トップコラムロス近郊山火事の衝撃【上昇気流】

ロス近郊山火事の衝撃【上昇気流】

8日、米西部カリフォルニア州ロサンゼルスのパシフィックパリセーズ地区で山火事の消火に当たる消防士(EPA時事)

今でもたびたび再放送される米国の人気テレビドラマ「刑事コロンボ」の面白さは、コロンボ警部がトリックや嘘(うそ)を見破り、犯人を少しずつ追い詰めていくところにある。もう一つ、舞台がロサンゼルス近郊の風光明媚(めいび)な住宅地であることも大きな楽しみだ。

セレブが住む有名なビバリーヒルズなど、世界の人々の憧れの地である。海を一望できる住宅がよく出てくるが、見るたびに羨ましく思う。そんな海辺の高級住宅が山火事で無残に焼け落ちる姿をテレビで見て、ショックを受けた。

ロサンゼルス近郊で発生した山火事は110平方㌔に広がり、5人が死亡し1100の建物が焼けた。ハリウッドの近くまで広がっているという。乾燥した強風と低湿度が原因で、南カリフォルニアでは昨夏、特に暑くほとんど雨が降らなかったことも影響している。

気候変動の中、今後もこういう気象環境は生まれる。山火事を防ぐのは簡単ではないだろう。やはり、発生時の対応策をどうするかに重点を置く必要があるのではないか。

刑事コロンボやハードボイルドの巨匠レイモンド・チャンドラー描く探偵フィリップ・マーロウのファンとしては、憧れの地域がその魅力を保ち続けてくれることを祈るばかりだ。

一方日本では、日本海側が大雪に見舞われている。雪の降り方は、大陸の寒気の強さと共に日本海の海水温が大きく影響する。近年は日本近海の海水温が上がっているので、降雪情報には十分注意したい。

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