米国で運転中のトラブル「ロードレイジ」が増加している。これは運転中に他のドライバーに対して激しい怒りを感じ、攻撃的な行動を取る行為だ。日本の「あおり運転」に近いが、米国ではさらに深刻な形で表れることが多い。
特に恐ろしいのは、米国は銃社会であるため、ロードレイジがエスカレートして銃器を使用する事件に発展することも多いことだ。昨年12月だけでも、ニュースになった事件が相次いだ。
カリフォルニア州で、2台の車のドライバーが高速道路上で口論となり、片方のドライバーが銃を取り出して発砲する事件が発生。また、テキサス州サンアントニオでも、2人のドライバーが口論となり、片方のドライバーが銃を使用。相手のドライバーが負傷し、病院に搬送された。さらにフロリダ州では、男性が顔を撃たれ、現場で倒れて殺害された。
2023年には、ロードレイジによる銃撃事件が481件報告されており、これは14年の92件から大幅に増加。昨年には、96%の人が過去6カ月間に少なくとも1回はロードレイジの行動を目撃したと報告している。
近年、渋滞が増加するなどして、ドライバーたちのストレスも増しているのだろうか。筆者は幸い巻き込まれたことはないが、荒っぽい運転をする車からは、できるだけ距離を取った方がよさそうだ。(Y)