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持ち寄りでハヌカパーティー イスラエルから

キリスト教徒がイエスの生誕を祝うクリスマスの12月25日、イスラエルでは日没からユダヤ教のハヌカ(清めの祭り)が始まった。「光の祭り」とも言われ、ユダヤ教の祭りの中では一番華やかで楽しい祭りだ。街々には大きなハヌキヤという八枝の燭台が設置され、1月2日まで8日間にわたり毎夕火が灯(とも)される。

紀元前2世紀、イスラエルのユダヤ人はギリシャの支配を受けていた。ギリシャ人たちはユダヤ教を禁止し、エルサレムの神殿にギリシャの神々を祭って崇拝を強要していた。前165年、ユダヤ人は武装蜂起し、強力なギリシャ軍を追い出してエルサレム神殿を奪還した。

その時、燭台を灯す油の壷(つぼ)には、油が1日分しか残っていないと思われた。しかし、それに火を灯すと8日間も燃え続けたという。この戦勝記念と奇跡を祝うハヌカの期間中、ユダヤ人たちは油にちなんだ料理を食べる。

わが家ではハヌカ4日目、ユダヤ人の友人たちが集まり、サラダやケーキなど持ち寄りでハヌカパーティーを行った。リクエストがあって、こちらはカレーライスを準備した。友人がハヌキヤを飾って、キャンドルに火を灯してくれた。

エルサレムなど都市部では、ハヌカの祝祭イベントが行われている。一方、イエスが育ったとされる北部の町ナザレでは昨年と同様、今年も巨大なクリスマスツリーがライティングされることはなかった。アラブ系のキリスト教徒は、クリスマスを各家庭で静かに祝った。(M)

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