トップコラム長距離バスの醍醐味 ブラジルから

長距離バスの醍醐味 ブラジルから

ブラジルの国土面積は世界5位、実に日本の22・5倍以上もある。

そのブラジル国内を移動する際、主に利用することになるのが飛行機か長距離バスだ。コロナ禍前は、格安航空会社(LCC)などを利用して移動時間を短く済ませることが多かった。ところが、近年は航空運賃の高価格化が進み、LCCであっても簡単には利用できなくなってきた。

こうした中、よく利用するようになったのが長距離バスだ。多くが座席の質によって「エグゼクティブ」「セミ寝台」「寝台」の3クラスに分かれている。

エグゼクティブは、日本の4列夜行バスに相当するが、ブラジルのバスの座席は日本と比べて前後左右共にゆったりとしている。

バス移動の際に気を付けることはある。まずは貴重品の管理だ。すりや荷棚に置いたカバンの盗難も多く、特に国境付近や有名観光地に向かうバスは要注意だ。筆者も国境を越えるバスですりに遭い、カバンから現金を抜き取られた。

ただし、バス旅行ならではの醍醐味(だいごみ)も多い。移りゆく景色や大地に沈む夕日や夕焼けの美しさや、途中の休憩所でブラジルコーヒーを飲んだり、食事を取ったり、郷土色あふれる土産を見るのも楽しい。シャワー室を解放している休憩所もある。

何より、ブラジル人はフレンドリーだ。車内や休憩所で友達になり、インスタグラムなどを教え合うことも珍しくない。何かと忙しい日本人、ブラジル旅行は駆け足になりがちだが、エッセンスの一つとして長距離バスの旅はいかがだろうか。(S)

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