
先月の下旬、フィンランドの国教であるルーテル教会から12月の特別なカレンダー、「アドベント・カレンダー」が贈られてきた。「アドベント」とは、キリスト教会においてイエス・キリストの降誕を待ち望む期間のことだ。
12月1日からクリスマスまで、日付がつけられた扉を毎日一つずつ開きながらクリスマスを待つ。このカレンダーは第2次世界大戦後の1947年、スウェーデンから伝わった。それ以降、フィンランドではクリスマスの一部として家庭になくてはならないものとなっている。
カレンダーは基本的にペーパータイプで、扉の中に描かれたイラストやメッセージを楽しむ。最近では、扉におもちゃやスイーツが入ったカレンダーも現れ、子供たちに人気がある。一方で、なんとビールや化粧品などが入ったカレンダーもあり、こちらは青年たちに人気がある。もちろん、これらはペーパータイプではなく箱型だ。
ちなみに、自宅に送られてきたカレンダーは、町の冬景色の中央に赤いドレス姿の女性の天使が描かれていた。日付が書かれた扉を開けると、クリスマスにちなんだイラストと短いメッセージが書かれている。
朝起きて一日のメッセージを楽しみにカレンダーの扉を開くのは、心がウキウキする気分だ。「アドベント・カレンダー」がフィンランドに紹介されて以来、根強い人気があるのも納得できる。(Y)