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「内モンゴルにいた時、小学校から大学まで反日教育を受けて、日本人は悪い人間だと思っていました。しかし、こちらの方が生活するにはよい環境で、現実の日本人は違っていました」。
中国内モンゴル自治区出身で桐蔭横浜大学非常勤講師のボヤントさんが、先月東京で開かれたシンポジウム「チベット・ウイグル・モンゴルに宗教の自由を!」で、内モンゴルでの宗教弾圧について報告。
内モンゴルが中国領土に組み込まれたのは1945年。チベット仏教を信仰してきたモンゴル人への弾圧が始まっていく。
敵とされたのは地主、富農らだが、“悪い分子”とされたのが満州国の時代に日本人と関係した人や、宗教関係者ら。話を伺いつつ思い出したのは徳王のこと。37年蒙古連盟自治政府を樹立した人物だ。
わが国でも『徳王自伝』(森久男訳、岩波書店)が94年に刊行された。これを読んで落胆し、そして深い悲しみを覚えた。記述は詳細を極めるが真実は書かれていない。徳王は49年外モンゴルに逃れようとしたが逮捕され、送還されて、北京で収監された。
そして中国共産党の目にかなった自叙伝を書かされる。気流子が徳王の名を知ったのは、笹目恒雄の自叙伝『神仙の寵児シリーズⅥ』による。笹目は戦前、モンゴルの少年たちを日本で教育した人物で、徳王と親しかった。両者の記述は食い違い、徳王は笹目をスパイと記した。が、ボヤントさんによれば徳王こそ「裏切り者」。






