
「職業センター」という名の施設が中国の新疆ウイグル自治区にある。壁は有刺鉄線に保護され、周囲を武装警察が守っている。ウイグル人の「強制収容所」で、300万人が収容されたという。
現在は「死の収容所」とも言われている。イスラム教徒の彼らは、ウイグル人であること自体が罪。当局は共産主義に同化させるため、長い衣装を切断し、ハンディキャップを与え、不妊手術を施し、大規模移住などを強制している。
東京で開かれた信教の自由と人権シンポジウム「チベット・ウイグル・モンゴルに宗教の自由を!」で、ウイグル文化センター理事長のイリハム・マハムティさんが故郷の様子を報告。
「中華人民共和国公民は、宗教信仰の自由を有する。公民に宗教の信仰または不信仰を強要してはならず……」と憲法にある。だが、「このきれいな憲法は守るものではなく、飾り物、外国に見せるもの」とイリハムさん。
南モンゴルについては桐蔭横浜大学非常勤講師のボヤントさん、チベットに関しては拓殖大学客員教授のペマ・ギャルポさんが、中国共産党の宗教弾圧と民族浄化政策について語った。
欧米から強い批判の声が上がっているが、イスラム世界からは上がっていない。「(イスラム組織)ハマスも(イスラム主義組織)タリバンも北京になびいているから」とイリハムさん。日本からの批判も乏しい。「“中国様”が怒らないように書きましょう!」がメディアの姿勢だと非難した。