トップコラム【上昇気流】「私の本屋さん」ノート

【上昇気流】「私の本屋さん」ノート

読書推進月間の最中、街の本屋さんが何かと話題になる。次々と閉店し、今や自治体の4分の1に書店がないそうだ。これは困った、本屋さんを支援する術(すべ)はないものか。そんな話題がニュースになっていた。

それならば、いっそ自分の本屋さんをつくってみよう。そう思い立って本屋づくりを始めた。それは「私の本屋さん」と名付けた一冊の大学ノートである。

新聞に載った書評や書籍広告の中から興味を引いたものを切り抜き、それをノートに張り付け、時にメモを取る。だから、ジャンル別ではない。時間軸の、ただの切り抜き帖(ちょう)だが、これをパラパラッとめくって頭を巡らすと、不思議と立ち読み感が湧いてくる。

例えば――。小紙15日付に『縮んで勝つ』(河合雅司著、小学館)が紹介されていた。30万人規模の生活圏を再構築する人口集積地構想だ。少子化を見据えて街をつくり替え、量から質への転換を図ろうと提唱していた。

すると、読売20日付に『にぎやかな過疎をつくる 農村再生の政策構想』(小田切徳美著、農山漁村文化協会)が載った。こちらは集積地構想に否定的で、過疎地の活性化を説く。評者の住友生命保険特別顧問の佐藤義雄氏は「地方創生の対立軸を理解するには格好の一冊」と結んでいた。

さて、どう考える? 前者はリアル、後者は夢か。喧騒な選挙が終わったので街の本屋さんで確かめてみるか。立ち読みで終わるか、購買か。それは行ってのお楽しみ。

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »