Homeコラムユタの霊視で全てお見通し?

ユタの霊視で全てお見通し?

祈祷活動をするユタ(1955年頃)(Wikipediaより)

沖縄独自の土着信仰として有名なのがユタだ。ユタとは御嶽(ウタキ)と呼ばれる聖地で修業を積み、霊力を培った民間霊媒師(シャーマン)の総称で、そのほとんどが女性だ。

ユタは部落や集落ごとに存在し、人間関係の運勢判断や、病気・健康に関する相談、禍厄の除災など、その仕事は多岐にわたる。沖縄では古くから、「医者半分、ユタ半分」という言葉があるが、それほど県民の生活に深く根付いた存在だと言える。

ユタとたびたび混同されるのがノロだ。ノロは琉球国時代、王府によって任命された集落の女性祭司の呼称で、主に地域の繁栄のために神と交信する、一種の宗教的な神官としての役割を担う。一方でユタは、あくまで個人を対象にした霊視などを行っており、いわばノロは公務員で、ユタが民間カウンセラーのような立ち位置だ。

ユタにまつわる有名なエピソードはインターネット上などにも多く存在するが、ここでは筆者が知人から聞いた衝撃的な逸話を一つ紹介したい。

知人の友人女性Aさんがある日、長引く頭痛を地元のユタに相談したところ、どうやらAさんに「生霊が憑(つ)いて悪さをしている」とのこと。Aさんは全く身に覚えがなかったが、念のため詳細を聞いたところ事態が一変することに。

なんと、その生霊の特徴がAさんの夫と同じ職場の女性と酷似していたというのだ。家に帰り、Aさんが夫にそのことを話し問い詰めると、夫はその女性と浮気をしていたことを白状したという。

霊視によってなんでも見通すことができるユタの力を象徴するなんとも不思議なエピソードだ。もちろん人づての話であるため、真偽は不明だ。

(K)

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