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ハイブリッドワークが定着 フランスから

2020年、新型コロナウイルスの世界的感染拡大で、フランスでは外出禁止令が出され、自宅と職場をネットでつなぐフルテレワークが急速に普及した。そもそも大気汚染がひどく、高価で狭い住宅環境しかないパリのような大都市を嫌う住民は多かった。そのため大都市から田舎町に移住し、最終的には地方に本宅、都市に短期滞在のアパートを持つデュアルスタイルが定着した。テレワークの利点は通勤時間の節約、私生活と仕事のバランス、同僚との対話がない分、生産性が向上し、子供を数人産める住宅や庭スペースが確保できたことだ。

無論、デメリットもあり、自宅に仕事が持ち込まれることを基本的に嫌うフランス人は、田舎町でもテレワークスペースを住宅外に持つ人も少なくなかった。企業から見れば、従業員のモチベーション向上にオフィスで同僚と会話する効果が再認識され、同時にチームワークへの弊害もある。

幸いなことに、最初にテレワークを始めた人たちは、生活の質向上を求めて、コロナ禍を利用し、会社から遠く離れたところに引っ越し、豊かな生活をエンジョイしている。だが、今では上司が生産性向上につながらないとして、従業員に圧力をかけて呼び戻すケースが増えている。

テレワークは生産性と企業文化に悪影響を与えるとの認識が大企業を中心に広がっている。フルリモートに限界があるにせよ、オフィスワークとテレワークを組み合わせたハイブリッドワークは、個人の自由な選択を好むフランス人の間で定着したといえる。(A)

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