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【東風西風】義兄から新米が届く

最近、コメ不足で手に入れるのが難しかったが、ようやく新米が出て来てコメ不足は少しばかり緩和された。だが、新米は以前に比べて割高になり、なかなか気軽に買うことができない家庭が多いのではないか。

その点、わが家では義兄がコメ農家で実りの秋には届けてくれるので助かっている。

先日、その家内の実家の新潟県から新米が届いた。義兄夫婦が丹精込めて育てたコシヒカリだ。

この時期になると、毎年欠かさず贈ってくれている。

スーパーなどで販売されている「コシヒカリ」と称する産地米も、以前に比べて随分おいしくなったと感じるが、そのみずみずしさ、甘さは格段に違うように感じる。それはおにぎりにすると明白だ。

冷たくても口の中でほおばり、噛(か)めば噛むほど、味が広がる。その感覚は不思議だ。生鮮野菜のように、流通するうちに時間がたち、鮮度が低下するのではないかと、個人的に思っている。

電話で感謝を伝えると、「今年が最後かもしれない。体力的に厳しくなってきた」との返事だった。

稲作の大変さは、テレビのニュースなどで見聞きしていたが、義兄夫婦の苦労までは思いが至らなかったことを悔いた。「特に今年の夏は猛暑で、水の管理が大変だった」と言われていた。真っ白な一粒一粒のお米に、義兄夫婦の苦労がしみ込んでいることを胸に刻んで、食させていただきたいと、夫婦で感謝した。

(仁)

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