長野県塩尻市で巨大なカボチャの収穫が行われた。市内で開催されるハロウィーンイベント用で、トラックに積んだのは150個ほど。大きいものは70㌔にもなるという(小紙9月20日付パトロール)。
このカボチャで印象に残っているのは、米国のニューイングランドを車で旅した時のこと。あちこちで道の脇に置かれているのを目にした。
たどり着いたのが港町セーラム。「魔女の故郷」として知られるこの町は、植民地時代の面影を色濃く残していて、町全体が1カ月も前からハロウィーンの装いをして観光客を招いていた。
作家ホーソンゆかりの「七破風の家」や歴史保存地区の港などを見てからボストンに向かった。途中の町で宿を取るつもりでいたが、見つからない。そこで引き返して別の道をたどった。
宿があっても満室で、近辺の宿に連絡を取ってもらったがそこも満室。夕飯はハンバーガーショップで食べて旅を続け、そのうち深夜になり、住宅地で道に迷ってしまい、疲れて車を止め、休んだ。
しばらくすると女性警官に声を掛けられた。ここには駐車できないという。道に迷ったことを話すと警察署に連れて行かれ、その後、彼女のパトカーの先導でホテルにたどり着いた。そこはセーラムだった。この土地に、魔女の使う魔法についての説話がある。森の中で道を失い疲労困憊(こんぱい)で一夜を過ごし、気付いてみれば出発点だったという。それを体験させられたわけだ。