【上昇気流】果物の摂り過ぎにご用心

果物が美味(おい)しい季節になった。スイカはそろそろ終わりだが、桃や梨、ブドウなど旬を迎えた果物が八百屋やスーパーの棚に並んでいる。そんな中でも目立つ所に置かれているのがシャインマスカット。

ここ数年で人気急上昇、ブドウの女王などと言われている。種無しであるだけでなく、皮ごと食べられ、大粒で甘みがある。果物の芸術品、日本果樹農業の傑作と言っていいだろう。

日本園芸農業協同組合連合会の統計によると、広島県で生まれたこのブドウは全国に広がり、2022年には栽培面積が国内のブドウの主要品種である巨峰やデラウェアを抜きトップに躍り出た。

シャインマスカットを頂点とする日本の果物は、甘くて水分の豊富なのが特徴。ただ、美味しいのでつい食べ過ぎてしまうという人も多いのではないか。果物の食べ過ぎは糖質の摂(と)り過ぎとなり、中性脂肪の増大や肥満の原因となるので要注意だ。

もっとも、甘みと水分を求めて食べるのだから、ある程度は仕方がない。それに果物を食べれば、糖質の他にビタミンや抗酸化物質、食物繊維など体にいい栄養分を一緒に摂ることができる。お菓子などより、よほど健康にいいのは言うまでもない。

ブドウ全般に言えることだが、シャインマスカットの難点は、鮮度が落ちると皮の持つ張りが失われ、美味しさが急減することだろう。あとは値段の高さ。しかし簡単に手が出なければ食べ過ぎにはならないから、丁度いいのかもしれない。

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