トップコラム【上昇気流】 メダル支える部活文化

【上昇気流】 メダル支える部活文化

パリ五輪で日本は、海外開催五輪で最多の20個の金メダルを獲得し、米国、中国に次ぐ成績を挙げた。この日本の健闘について韓国の中央日報(8月13日、日本語ウェブ版)が興味深い分析をしている。

チョン・ウォンソク東京特派員は「日本のエリート体育が成功する理由、転換点迎えた韓国も検討が必要」という記事で、韓国は32個のメダルを獲得し歴代2位の好成績だったが、メダルは11種目に集中したのに対し、日本は16種目でメダリストを輩出し、多様な種目で頭角を現したと指摘する。

さらに日本は東京五輪を控えた2015年にスポーツ庁を新設し、国が積極的に支援する方向に転換。競技力向上のための事業予算が14年には50億円を下回っていたが、19年には100億円を超えた点などを紹介する。

こういった国のスポーツ支援策が効果を発揮する底辺にあるものとして、チョン特派員が注目するのが「部活」だ。「日本では学校内に『部活』があり、学生時代に部活動に専念した経験を重視する文化がある」と言う。日本では普通だが、進学競争の激しい韓国に部活文化はないのだ。

「不人気種目でも経験して挑戦する人たちが出てきた。選手として成功できなかったとしても広い底辺の存在は大きな役割をしている」との指摘は重要だ。

部活には体育系以外にも音楽系ほかさまざまなものがある。それらは、日本の文化の裾野を広げ支える上で大きな役割を果たしている。部活恐るべしである。

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