メダリストはベビーシッター イスラエルから

政治情勢が緊迫している中で、パリ・オリンピックでのアスリートの活躍はイスラエル国民を励まし、希望を与えている。イスラエル史上最高の七つのメダル獲得は、いまだに帰ってこない人質の家族や、身内が兵士として従軍しているイスラエルの人たちにとって、一筋の光である。

ウィンドサーファーのトム・レウベニー選手は、今大会でイスラエル唯一の金メダルを獲得した。イスラエルは、2004年アテネ・オリンピックの男子ボードセーリング競技で、建国以来初めての金メダルを獲得した。それ以来四つ目の金メダルだ。レウベニー選手は従軍中の兄のためにも、歯を食い縛ってトレーニングに励んだという。

柔道女子78キロ級で銀メダルを獲得したインバル・ラニル選手は、21年の東京オリンピックでイスラエルの柔道混合チームの一員として銅メダルを獲得していた。今大会では初の個人としてのメダル獲得だ。24歳のラニル選手は、ガザで拘束されている人質の返還を求める黄色いシュシュを髪に巻いて試合に臨んだ。

彼女は、昨年10月7日のハマスによる襲撃の後、夫を兵士として送り出した隣人のためにボランティアでベビーシッターをしたことがあった。当時彼女がオリンピック選手であることを知らなかった隣人は、彼女をたたえてフェイスブックに投稿した。「彼女は、オリンピックのトレーニングをする代わりに、私のためにベビーシッターをしていました。銀メダルを取った彼女の心は金メダルです」と。(M)

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