【上昇気流】アウェーでも応援は届く

8月5日月曜日、フランスのパリで開催されたパリ2024オリンピックで、日本の岡真之介選手が平行棒で演技する。(UPI)

熱戦が続くパリ五輪。テレビからは会場の応援の熱さも伝わってくる。日本が惜しくも銀メダルとなった柔道の混合団体の決勝では、フランス側の応援は三色旗を打ち振り、歌を合唱。サッカー試合のサポーターのようだった。

日本選手にとっては完全にアウェー。投げ技を仕掛け失敗すると、観客席でブーイングが起こり、審判に掛け逃げだとアピールする。これが柔道の試合かとも思う。

自国開催の強みと言えばそれまでだが、フランスは近代五輪の父、クーベルタンを生んだ国。応援する側ももう少しスポーツマンシップを重んじてほしい。

そんな中でも、日本選手たちは死力を尽くして戦っている。フェンシングの男子フルーレ団体では、イタリアを破って初の金メダルを獲得した。イタリア戦以上に接戦だったのが、東京大会金メダルのフランスとの準決勝だった。この時もフランス側の応援が凄(すご)かった。審判のビデオ判定の時も実に騒がしかった。

その時、現地の解説者が印象的なことを語っていた。確かにアウェーでの戦いだが、日本でテレビで観戦している皆さんの応援は必ず選手に伝わります、と言うのである。その祈りが通じて日本は接戦を制した。

ちょっとフランスへの愚痴が多くなったが、忘れてはいけないことがある。日本のフェンシングをここまで強くしたのは、東京五輪の金メダリストから日本代表コーチに転身したフランス人のエルワン・ルペシュー氏である。

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