トップコラム【上昇気流】テロを生んだ「雰囲気」

【上昇気流】テロを生んだ「雰囲気」

米国のトランプ大統領(左)を出迎え、握手する安倍晋三首相=2017年11月5日午後、埼玉県川越市の霞ケ関カンツリー倶楽部

トランプ前米大統領の銃撃事件の衝撃が覚めやらない。この報を聞いて2年前の安倍晋三元首相の暗殺と重なった方も多いだろう。ドナルドとシンゾーの従来にない現役首脳時代の絆もさることながら、両者の銃撃事件の背景に類似したものがあるからだ。

政治家に対する批判は避けられないとしても、これほどに政敵どころか左傾マスメディアが煽る「世論」なるものから中傷、罵倒されたトップリーダーもそういないのではないか。安倍氏は「モリカケ」問題はじめ個人への執拗な攻撃も異常だった。

トランプ氏も同様だ。リベラルメディアを中心にトランプ支持派などによる連邦議会議事堂襲撃を同氏が煽ったとして「民主主義の歴史に汚点を残した」と糾弾された。

日本の一部マスメディアでも今回の事件を議事堂襲撃と同列に扱い、いまだ「反トランプ」の呪縛から抜け出ていない。「(暗殺未遂は)選挙戦にプラスのアピールになりかねない」などと某TVキャスターが「反トランプ」の本音を口走るほどだ。

一方でロシアの報道官は「トランプ候補を政治の舞台から排除しようとする数々の試みで、彼の命が危険にさらされていた」と述べた。数々のロシア反体制派要人への暗殺疑惑が取り沙汰されているロシアからは言われたくないが、この点は一面の真理を突いている。

銃撃後の血まみれの中で力強く拳を振り上げたトランプ氏。分断ではなく、「強い米国復活」に向けた国民結束のアピールとしたい。

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