トップコラム【上昇気流】安倍昭恵さんの涙

【上昇気流】安倍昭恵さんの涙

2022年5月17日、自民党安倍派のパーティーであいさつする安倍晋三元首相(東京都港区)

「亡くなった当初はあんまり実感がなかったんですが、最近になって毎日泣いているという感じですね」――。安倍晋三元首相が暗殺されて8日で2年。「月刊Hanada」8月号で夫人の安倍昭恵さんが、櫻井よしこさんのインタビューで語っている。

「ちょこちょこと講演とかも頼まれるんですけど、やっぱりどうしても皆さん主人の話を聞きたいと思うので、亡くなったときのことだったりとか、主人の想いみたいなものだったりとか、そんな話をしていると涙が止まりません」。

これを読んである光景を思い出した。5月31日、東京の駐日ポーランド大使館で能登半島地震の復興支援のためのチャリティーイベントが開かれ気流子も取材に行った。そこに福祉団体の後援会長を務める昭恵さんが来賓として出席していた。

光塩女子学院の聖歌隊によって「花は咲く」が歌われると、客席の最前列、ミレフスキ大使の隣に座った昭恵さんは、ハンカチでしきりに涙を拭っていた。ミレフスキ大使も横を向くほどだった。

安倍元首相がピアノで「花は咲く」を演奏した動画が残っているが、きっとそのことを思い出していたのだろう。暗殺事件後、誰より悲しい思いをしているのは昭恵さんであることは言うまでもない。それでもイベント終了後、昭恵さんはにこやかに来場者との記念写真に応じていた。

インタビュー最後に昭恵さんは言う。「世界が揺らぐなか、いまこそ主人の言葉が必要です」

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