トップコラム【上昇気流】裏方のスポーツ審判

【上昇気流】裏方のスポーツ審判

審判

パリ五輪も迫ってきた。大会では日の丸の代表選手が熱い闘いを繰り広げるだろうが、もう一つ競技に欠かせない審判団の苦労にも目を向けてみたい。審判いわばレフェリーにも時代の波が押し寄せている。

例えばサッカーでは、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の登場だろう。前回W杯カタール大会で日本がスペインを破って決勝トーナメントに進むゴールを生んだ「三笘の1ミリ」は記憶に新しい。三笘薫選手のゴールラインぎりぎりで折り返したパスの映像は世界中の興奮を呼んだ。
もう一つは、何といっても女性主審の抜擢だ。審判といえば長らく男の世界だった。それが男子のカテゴリーでも主審として笛を吹くことも珍しくなくなった。

Jリーグでも主審を務める山下良美さんは、カタール大会で日本から男女通じて唯一審判団に名を連ねた。もちろん、女性の体力で激しいトップスピードの、ましてやプロ級の男子の試合をコントロールできるのかといった厳しい指摘もある。

女性主審の男子ワールドクラスの国際大会への登用という傾向は続くだろう。サッカー界の大元締めとも言えるFIFA(国際サッカー連盟)による女性審判員の男子カテゴリーにおける登用増大の“指示”もあるという。

ファンや観客にとって、審判の存在は公正なジャッジと円滑な試合運営の要だろう。そこに男女の差はないとは言えるが、そのあたりのギャップがどう解消されていくか今後の見ものだ。

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »