トップコラム【上昇気流】人型ロボに生成AI

【上昇気流】人型ロボに生成AI

ソフトバンクグループの定時株主総会で発言する孫正義会長兼社長=6月21日午前、東京都江東区

生成AI(人工知能)は人間の知能がそうさせるように、テキスト(文章)や画像、音声などを自律的に生み出す。その進歩の程は目を見張らせ、新聞紙上にも関連する話題が連日のように出ている。

最近は、人間を超える能力を発揮する可能性があるとさえ言われる。半面、生成AIは人間の身体が具(そな)えている触覚などの感覚はほとんどなく、外部の環境に反応して自ら働き掛けたり行動したりすることはなかなかできなかった。

ところが小紙6月11日付国際面によると、生成AIの最新技術を人型ロボットに組み込むことで、外的状況に反応し、目的を追求することができるようになった。カナダの企業が開発した第7世代の人型ロボット「フェニックス」がそれ。

例えば、その手で机上の六つの部品を形状ごとに人間の手さばきほどの正確さでえり分けられる。今後、学習能力をアップさせ、身体性を得て、より精緻な制御を目指すという。手塚治虫が描いた「鉄腕アトム」のような主体性を持つ存在が誕生するのだろうか。

今からほぼ半世紀前、工学博士の加藤一郎氏は世界初の二足歩行ロボットを開発した。以前行った加藤氏へのインタビューで「人間に似たロボットをサイエンスとして追究することで人間が解明でき、人類の進歩に貢献できる」と話していた。

科学の目的は豊かな生活の実現だ。一段と優れた生成AIの技術が、決して人間の悪なる野望を満たすために利用されてはならない。

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