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チャールズ英国王の公式誕生日が祝われた。国王に続いてがん治療中であることが公表されたキャサリン皇太子妃も、公表後初めて公式の場に姿を見せた。バッキンガム宮殿のバルコニーから笑顔で手を振るのを見て、多くの英国民が安堵(あんど)したと思われる。
国王の実際の誕生日は11月14日だが、18世紀にジョージ2世が、誕生祝いと閲兵式を天気のいい6月に一緒に行った伝統が今も続いている。メインイベントは、赤い軍服に熊毛の帽子を被(かぶ)った近衛兵1400人近くが分列行進を行う「トゥルーピング・ザ・カラー」。国王自ら先頭に立って行進を率いる。
エリザベス女王も60歳頃までは赤い軍服に身を包み、騎馬で行進した。その後は馬車に乗るようになったが、昨年にチャールズ国王が即位後初めての公式誕生日で、騎馬行進を復活させた。
この時は国王も熊毛の帽子を被っているので、誰が国王なのか分からない見物人が多かったという。今年は国王の体調を考慮し、カミラ王妃と共に馬車で行進となったのは止(や)むを得ないだろう。
それでも、ウィリアム皇太子と国王の妹アン王女は、威風堂々騎馬で行進した。ちなみにアン王女は、かつて五輪にも出場した乗馬の名手。昨年の国王戴冠式でも騎馬でパレードを先導した。
現在74歳のアン王女は王族中、最も多くの公務をこなしていると言われる。ヘンリー王子の公務離脱などの問題があるものの、王族が国王を支える体制はまだまだ強固に見える。