【上昇気流】(2024年6月16日)

南西諸島の波高し。今に始まったわけではないが、特に沖縄県・尖閣諸島周辺海域はその緊張の度が日増しに深まっている。これに当たる海上保安庁の連日の激務には改めて称賛を贈りたい。

こうした中、同庁が従来にない大型の巡視船建造を計画しているという。避難民の収容を含め海上支援の基地的機能を持たせる構想のようだが、当然の対応だろう。
かつて当時の防衛庁時代、取材で海上自衛隊の地方総監(海将)から海洋管理の要諦をうかがったことがある。それによると「ある一定の海域をコントロールするには量と質が不可欠」という。

つまり、いくらその海域を頻繁にパトロールしても、それが貧弱な装備の小型艦艇であるとか、逆に近代的な装備で大型艦艇であってもたまにしか航行しないのであれば、いずれも十分なプレゼンス(存在感)を発揮できないのだ。量(航行回数)と質(艦艇の大型・近代化)のバランスが必須というわけだ。
ところが、今や尖閣諸島はじめ南シナ海といった現場の状況はその上をいく。尖閣諸島の領有をうかがう中国の海警局は、第2海軍よろしく砲塔を備えた戦時を思わせる重武装の大型艦艇で、連日、時にはわが国領海の侵犯を繰り返し、漁船をも追い回す。

わが国は領海と排他的経済水域を合わせた面積で世界第6位(体積では4位)で、名だたる海洋国家だ。資源を海外に依存するだけに、なおのことそれにふさわしい誇りと守りの覚悟が求められる。

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