【上昇気流】(2024年6月15日)

防犯カメラ

「監視社会」という言葉がある。監視カメラの発達などによって国民が国家権力に監視される社会だ。中国では数億台とも言われる監視カメラが設置され、少数民族への抑圧政策にも利用されている。

民主主義国の日本はもちろん、共産党一党独裁体制の中国とは違う。それでも令和の今、少し窮屈だと感じることはある。政治家の言動をテレビカメラなどで監視することはメディアの役割ではあるが、行き過ぎではないかという例も散見される。

上川陽子外相は5月の静岡県知事選の応援演説で「この方を私たち女性がうまずして何が女性か」と訴えた。自民党が推薦する候補への投票を呼び掛けたものだ。

ところが、この発言が「子供を産まない女性は女性でないと受け取られかねない」との野党の的外れな批判を受け、上川氏は撤回に追い込まれた。特に問題のない発言が「失言」となったのは、批判に便乗したメディアの影響も大きいだろう。

こうした「失言」が報道されれば、その政治家は社会的に糾弾されることになる。そういう意味では、今の日本でも息苦しい「監視社会」が続いていると言えなくもない。

一方、日本では防犯カメラが犯罪捜査に極めて有効であることが明らかになってきた。一部ではプライバシー侵害につながるとの反対意見も根強いが、犯罪者が逮捕され、治安が維持されることは誰もが歓迎する。これはこれで、この国の現在をはっきり映し出していることは確かだ。

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