様変わりの自転車事情 ブラジルから

先日、20年ぶりにブラジルを訪れたという知人に会った。自転車好きの知人は、サンパウロ市の玄関口に当たるグアルーリョス国際空港の変貌ぶりよりも、「市内を走る自転車が驚くほど増えたことに何よりも衝撃を受けた」と久しぶりのブラジルに興奮が収まらないようだった。日本では見たことのないメーカーやデザインの自転車が走っているさまは、楽しくて仕方がないという。

確かに、ブラジルの自転車事情はこの10年ほどで大きく変わった。自転車専用道や、休日専用のサイクリングロード(一般道の一部車線を閉鎖して利用)なども増えた。ブラジル政府も自転車利用を国民に勧めており、自転車専用道の整備が大都市などを中心に急ピッチで行われているという。自転車を通勤や通学、レジャーなどに使う人も増え、休日になれば多くの自転車がサンパウロ市内の公園や目抜き通りなどを走っている。

ブラジル人の意識やメディアや情報との関わり方が大きく変わったことも自転車の利用者が増えている理由の一つだろう。環境問題への関心はもちろんのこと、燃料費や交通費の節約に加えて満員電車などを利用するストレスからも解放される。

良いことずくめのように聞こえる自転車だが、近年は自転車の窃盗や利用者相手の強盗なども増えている。サンパウロ州内では30分に1台の割合で自転車が盗難被害に遭っているという数字も出ており、筆者もサイクリスト同士の情報交換などを頼りに自転車利用を心掛けるようにしている。(S

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