2050年 少子化の行方

生まれたばかりの赤ちゃん

国立社会保障・人口問題研究所の「日本の世帯数の将来推計」によると、2050年には世帯主が65歳以上の世帯が世帯総数の45・7%になる。人口減少で年々世帯総数が減る一方、高齢世帯は増え続ける。世帯主75歳以上の世帯は何と28・3%である。高齢者の定義を65歳ではなく70歳に変更しようという話がささやかれるのも分からないではない。

今回の将来推計が示す日本の姿は想像以上に深刻である。世帯総数に占める1人暮らし世帯の割合は20年の38・0%から、50年には44・3%になる。

スーパーの総菜売り場に行くと、1人用の小パック総菜が増えている。野菜をばら売りにしたり、小さくカットしたり、「お一人様」を意識した品ぞろえである。世の中は家族ではなく個人単位に移行しつつある。

注目すべき点の一つは、65歳以上の単独高齢者が20年の738万人から50年には1084万人と、1・47倍に増えること。これは災害時の安全確保など1人暮らし高齢者の日常を支える人が、単純に1・47倍も必要になるということである。

もう一つは、単独高齢者に占める未婚者割合の急増である。65歳以上の1人暮らし男性の未婚者割合は20年の34%から、50年には60%に上昇する。

その理由は、1990~2000年代の就職氷河期世代が結婚する機会に恵まれず中高年になり、そのまま高齢者になっていくからである。

筆者の周りにも、50歳前後の未婚の娘、息子と同居している知り合いが何人かいる。親の多くは75歳前後、いわゆる団塊世代である。

高齢の親が引きこもりの子供を支える「8050問題」に象徴されるように、結婚もせず子供を持たない人が人口の一定割合を占めるようになると、遠からず地域社会は行き詰まる。結婚するしない、子供を持つ持たないは個人の自由とは言え、その自由の代償は大きい。

(光)

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