【上昇気流】(2024年5月23日)

強羅公園

神奈川県の箱根町に強羅公園がある。小田原から箱根湯本を経て強羅に至る箱根登山電車の終点、強羅駅の近くにあり、箱根登山ケーブルカーに乗り換えて、公園上駅で降りた所。

公園は山の斜面にあり、同駅から公園西門まで歩いて行くと、そこが一番高い位置だ。素晴らしい庭園が眼下に開けている。登山電車は観光客でいっぱいだったが、この公園にやって来る人は少なかった。

みんな、大涌谷に向かうからだ。一歩足を踏み入れた途端、庭園のたたずまいに魅了された。西門のすぐ下に音楽堂がある。西洋風のあずま屋で、コンサートが開かれることもあるそうだ。絶景のポイント。

1914年に開園したフランス式庭園で、設計監督は一色七五郎。マップを見れば中央に噴水池があり、左右対称の構成で、真っすぐ下る道と、左と右にカーブを描きながら下って行く道とがある。

実際に歩いてみると、巨岩や樹木に遮られて視界が利かないため、日本の庭の趣もあって、味わいのある構成。バラ園が見頃で、茶廊やカフェもあり、くつろぐことができる。そして、注目すべき一角が白雲洞茶苑だ。

戦前の経済発展の推進者として知られる益田鈍翁によって1910年代に建設され、原三渓、松永耳庵へと継承された。3人は近代数寄の「三大茶人」と呼ばれ、新しい茶の世界を打ち立てた人物だ。3軒の茶室と岩風呂があり、周囲は日本庭園。箱根の近代史の核心に触れた思いがした。

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