
テロ組織ハマスとイスラエルの戦争が続くパレスチナ自治区ガザから逃れたパレスチナ人たちがいる。幸運にもガザを出ることができたアズハル大学政治学部学部長を務めていたムハイマル・アブサーダ教授がメディアで語った。
ガザを出る手続きに何日も要したという。ガザ市に住んでいた教授は当初、戦火を逃れて南部ハンユニスの親戚の家に避難。2週間後に、ラファへ退避するようイスラエル軍の指示があり、テントで家族と身を寄せていた。その後に業者から連絡が入り、検問所でエジプトに渡る許可を得ることができたという。自分と家族がどのようにして国境を越えたのかについて詳しくは明かさなかった。現在エジプトの首都カイロで家族と生活している。
検問所では他にも人々が列をなし、業者に手続きの費用1人8000㌦を支払っていたそうだが、ほとんどのガザ住民には手の届かない金額だ。昨年11月にラファ検問所が開放され、外国籍を持つパレスチナ人600人がガザから脱出した後、多額の費用を支払うことができる富裕層の数十人がガザを出た。
報道によれば、エジプトの企業がガザ住民をラファ検問所からエジプトに渡す権利を得ているという。特別許可とイスラエル治安機関シャバク(シンベト)の許可が必要で、現在費用は値上がりし、1人1万㌦、子供は2500ドルだ。
ガザでは多くの住民が、SNS上で脱出の手続きに必要な金額の寄付を求めている。(M)