【上昇気流】(2024年4月24日)

4月18日、米東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで、バイデン大統領(左端)の支持を訴えるケリー・ケネディ氏(中央)(EPA時事)

米国屈指の名門、ケネディ家は何かと話題に上る。ジョン・F・ケネディ元大統領の甥(おい)、ロバート・ケネディ・ジュニア氏が大統領選に出馬する意向だが、一族15人がバイデン大統領の選挙集会に出席し、大統領選でバイデン氏を支持すると表明したという(小紙20日付)。

一族を代表して演説したのはジュニア氏の実妹、ケリー・ケネディ氏だった。2人の父親はロバート・ケネディ元司法長官で、兄ジョンと同様に非業に斃(たお)れた人である。

それでジュニア氏とケリー氏の弟、マクスウェル・T・ケネディ氏を思い浮かべた。『特攻 空母バンカーヒルと二人のカミカゼ』(ハート出版)を著したジャーナリストである。沖縄戦で米空母バンカーヒルを大破させた神風特攻隊員と、艦を沈没させないため自ら犠牲の道を選んだ米兵士らを通して国に殉じる意味を探っている。

その中で、チャーチル元英首相が愛読した古代ローマの詩「橋の上のホラティウス」を紹介する。圧倒的優位を誇る敵と直面した時、勇気、自己犠牲がどれほどのことを成し遂げ得るかを讃(たた)える詩である。

「地上のあらゆる人間に、遅かれ早かれ死は訪れる。ならば、先祖の遺灰のため、神々の殿堂のため、強敵に立ち向かう以上の死に方があるだろうか」。これが神風の戦略をも連想させるという。

岸田文雄首相は先の訪米で「覚悟が必要だ」と語った。その覚悟はいかほどのものか。マクスウェル氏であればそう問うに違いない。

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