【上昇気流】(2024年4月23日)

メッツ戦の3回、先制の2ランを放つドジャースの大谷=21日、ロサンゼルス(時事)

米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手に待望の一発が出た。本拠地で行われたメッツ戦で、大リーグ通算176号を放ち、松井秀喜さんの日本選手最多本塁打記録を更新した。打った瞬間、相手外野手が打球を追うそぶりも見せない完璧なアーチだった。

試合前、松井さんは「選手としての素晴らしさを思えば、私の数字と比べる必要は全くない」と語っていた。しかし最近、松井さんの記録を知った大谷選手は「目標にして早く打ちたい」と思うようになったという。

打撃は好調で、この日も2安打を記録し打率は3割6分8厘と両リーグトップ。ただ本塁打は、ここ7試合出ていなかった。それだけに「安心と喜びと両方ある」と気持ちを吐露。

安心したのはファンも同じだ。元通訳、水原一平容疑者が違法賭博で球団を解雇された事件では、米司法省が水原容疑者を銀行詐欺容疑で訴追。大谷選手が「被害者」であることが明らかになっている。それでも、事件の影響を心配するファンは多かった。ゴジラ超えの一打は、そんな不安を吹き飛ばしてくれた。

好事魔多しというが、昨年も投打の二刀流で投手として10勝を挙げた後、9月に右肘を手術。今季は打撃に専念することになった。抜群の素質・才能に恵まれているが、幾つもの試練に直面してきた。

そういう面で、チャレンジ精神や心の強さこそ真骨頂と言える。今後も平坦(へいたん)な道ではないだろうが、歴史を塗り替える活躍を期待したい。

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