【心をつむぐ】気比神宮雑感

気比神宮(Wikipediaより)

北陸新幹線の敦賀延伸で、終着駅となった同駅周辺が一変した。表通りはファッション感覚にあふれる各種の店が軒を連ね、新たな賑(にぎ)わいを創出している。4月の週末、若者グループであふれるメイン通りを人波を縫いながら歩いた。以前は休日でも街中は閑散としていたが、今ではすっかり様変わり、これが新幹線効果だろう。

気比(けひ)神宮は市街地の北に位置し、神域は鬱蒼(うっそう)とした森に包まれている。社務所によると、新幹線開通後、年配者のみならず、若者グループの拝観者も目立っているという。特に休日は駅周辺が格好の散策コースとあって、家族連れや若いカップルの姿をよく見る。

同神宮は敦賀駅北側の市街地に鎮座し、国の重要文化財になっている。歴史をひもとくと、「古事記」や「日本書紀」には第14代仲哀(ちゅうあい)天皇・神功皇后(じんぐうこうごう)・そして第15代応神天皇との関連が深く、特に朝鮮半島とのつながりが顕著だ。

駅前には正面に市の由来を象徴する銅像が建っている。都怒賀阿羅斯等(つぬがあらしと)像だ。かつて朝鮮半島に栄えた任那国(みまなのくに)から4世紀の中頃、当地に来着した王子と伝えられる。古代の日本海を介した当時の交流をうかがわせる。

気比神宮は鳥居でも有名だ。厳島神社(広島県)、春日大社(奈良県)などと共に知られ、建立が正保(しょうほう)2(1645)年とされる。大きさは主柱間7・45㍍、高さ10・93㍍の朱塗りの両部鳥居で国の重要文化財に指定されている。

(仁)

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