観測史上最も暑い4月 オーストリアから

アルプスの小国オーストリアでは、季節の移り変わりが次第に薄くなり、カレンダーでは冬が到来したのに雪が降らないといった年が増えてきた。今年もウィーンでは雪は数回しか降らなかった。その代わりに、2月、3月は観測史上最も暖かい月となった。

4月に入った。本来ならば一年で最も過ごしやすい季節だが、なんと6日の日中の温度は26度だった。このままいくと30度まで上昇するのは間違いない。4月に真夏日が到来するわけだ。地中海地方からの高気圧に覆われ、北アフリカから非常に暖かい空気がオーストリアに流れ込んでいる。最も早い猛暑日(最高気温が35度以上)はザルツブルクで1934年4月17日に観測された。

オーストリア国営放送の気象担当者によると、4月第1週は平年より約15度高くなる。標高1500㍍の山で最高20度、標高2000㍍では15度まで気温が上がる。標高3798㍍のグロースグロックナー山頂でも気温は0度を上回る。まだ営業中のスキー場では雪がどんどん溶けている。観測史上最も暑い4月となると既に予測されている。

『2022年地軸大変動』(松本徹三著)というSFがある。地軸の大変動で熱帯地域から極寒帯地になるアフリカ大陸の人々を救うために世界の指導者が英知を結集するという話だ。

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