【上昇気流】(2024年3月27日)

3月18日、モスクワでロシア大統領選の勝利を宣言するプーチン大統領(AFP時事)

投票率は約8割、得票率は約9割。何とも、ご立派な数字である。ロシアのプーチン氏の大統領5選のことだ。選挙での浮き沈みを味わう民主国家の指導者には垂涎(すいぜん)モノ? いや、とんだ食わせ物だ。

対抗馬がいない(消した)。投票の強制動員(職場で監視)。電子投票の導入(投票先をチェック)等々、ありとあらゆる網を張った恐怖政治の賜物(たまもの)だ。

が、北朝鮮の金正恩総書記であれば「まだ甘い」と言うだろう。2019年の最高人民会議の代議員選挙は投票率99・99%、得票率100%。候補者は各選挙区1人。その氏名が書かれた投票用紙を投票箱に入れるだけ。反対するにもしようがない。

が、中国の習近平国家主席であればこれにも「まだ甘い」と言うだろう。憲法に「共産党の指導」の文言を盛り込み、その党に君臨すれば選挙なし。恐れ入ったか。そんな高笑いが聞こえてきそうだ。

沖縄県の辺野古移設の賛否を問う県民投票(19年)はどうか。投票率は半数を僅(わず)かに超える52・5%。移設反対の得票率は71・7%。ただし全有権者に対する割合は37・6%で、4割にも満たない。投票には公職選挙法が適用されず、反対派の運動は好き放題。県も組織を挙げて投票を呼び掛け、地元メディアも呼応した。その結果がこの低い数値である。

プーチン氏は「国民の総意」の大統領と名乗り、沖縄県も辺野古移設反対を「県民の総意」と称する。どっちもどっちの食わせ物である。

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