今年1月末にネパールから帰国した際、妻から小学4年生と幼稚園の子供が虫歯になっているので、歯医者に連れて行ってほしいと頼まれた。わが家は、小学校6年生の長女を筆頭に5人の子供がおり、これまで子供らの“虫歯率”(歯医者に罹〈かか〉ったという意味で)は60%だ。
この点、令和4年度学校保健統計調査(確報値、歯科部分抜粋)によると、小学生の平均虫歯率(処置した歯を含む)は、37・02%、幼稚園年長に関しては24・93%であるので、わが家の子供の虫歯率は高いといえる。
さて、ネパールに目を転じてみれば、3月19日にカンティプール歯科大学によってカトマンズ周辺の68の学校、2万4154 人の児童に対する調査の結果が発表されたが、約73%が虫歯状態(未処置)であるという。
研究の発表を行ったブッディマン・シュレスタ博士によれば、適切な歯磨き、加工食品やジャンクフード、チョコレート、ビスケット、その他の甘い食べ物の摂取を控えるなどの口腔(こうくう)衛生習慣の欠如が、虫歯の問題を引き起こしているという。
昔ながらの自然な食生活ならまだ良かったのだろうが、甘味料を含んだ現代のお菓子がどんどん入ってきて子供たちを虜(とりこ)にするのはどこも同じだ。
わが家でも虫歯が進行した際の恐ろしさを伝え、しっかり歯磨きをするように言い付けた。3月20日は世界口腔保健デーだったので、長らく歯科検診をされていなかったならば、これを機に一度、歯科検診でもいかがだろうか?(T)