Homeコラム【上昇気流】(2024年3月22日)

【上昇気流】(2024年3月22日)

天皇、皇后両陛下は能登地方の伝統工芸品と共に写真撮影に臨まれた=2月9日午後、皇居・御所の小広間(宮内庁提供)

3月に入っても全国的に気温の上がり下がりが激しい不順な天候が続いている。関東地方でこの数日続いた強風、東京の最大瞬間風速20㍍超には驚いた。お隣の網戸が壊れ、わが家の玄関のドアもおかしくなった。

地震で大きな被害の出た能登半島は昨日は雪だった。倒壊した家屋の上に雪が積もるテレビの映像は、現状の厳しさを伝えている。

きょう、その被災地を天皇、皇后両陛下が訪問される。元日の地震発生後、両陛下は甚大な被害に心を痛められる一方で、訪問が地元の負担となることをご考慮。宮内庁と石川県が日程を調整してきた。

輪島市から珠洲市へはヘリコプターで移動されることもあってか、荒天の場合は4月上旬に延期の予定だ。そこで気になるのがきょうの天気だが、予報では曇り時々晴れ、北西の風で風速2㍍と穏やかな天候だ。

奥能登地方の天気は、予報では明日以降も雨や曇りの日が多い。そんな中できょうだけ、ぽっかり晴れの予報になっている。やはり「天皇晴れ」というのはあるのだなと思う。

天皇晴れは、天皇が晴れをもたらすというより、臨席する公的な重要行事が好天に恵まれるということだ。「即位礼正殿の儀」があった令和元年10月22日、東京は朝から雨模様の天気だった。しかし儀式が行われた午後1時すぎ、皇居周辺はにわかに雨が上がり晴れ間が覗(のぞ)いた。能登の人たちにとって、両陛下の御訪問はこれからの復興の道をずっと照らす光となるに違いない。

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