
イスラム教徒の五行の一つ、ラマダン(断食月)が10日(一部11日)から始まった。ラマダンはイスラム教徒が堅持しなければならない神聖な義務の一つだ。日の出から日沈まで飲食、喫煙、性生活はできない。日が沈めば、断食明けの食事(イフタール)を友人や親戚らと一緒に取る。ラマダン期間の大きな楽しみだ。キリスト教信者には分からない彼らの“至福の時”だろう。
ラマダン期間、ウィーンにある国連の食堂は普段より空いている。イスラム教徒の国連職員が昼食を取らないからだ。ただ、イスラム教徒でも持病のため薬を飲む必要がある職員は断食しない。その場合、イスラム教徒は慈善行為(喜捨)をする。貧しい人に献金したり、食事に知り合いを招待することで、断食できない償いをするのだ。
筆者も国連記者室によく通っていた時、薬を常用する友人のイスラム教徒記者とラマダン期間に昼食を取る機会があった。その時はいつも彼の奢(おご)りだ。彼も同胞の目を気にして一人で昼食は取りたくないので、筆者を誘うのだろう。このようにしてラマダン期間、異教徒の筆者とイスラム教徒の友人は平和的に共存してきたものだ。
ラマダン期間が過ぎると、体重が減って贅肉(ぜいにく)が取れた者もいる一方、イフタールを十分楽しんだ結果、ラマダン前より太ったイスラム教徒も出てくる。今年のラマダンはイスラエル軍とパレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスの戦闘が続いている時だけに、いつもより要注意だ。(O)






