トップコラム【羅針盤】中国軍艦常駐する尖閣周辺

【羅針盤】中国軍艦常駐する尖閣周辺

能登半島地震の発生から2カ月を超えた。この間、被害の甚大さが具体的に報道される中で、地元の方々が大雪にも負けず頑張っている姿を見て、日本人の強さを感じた。その半面、国会では自民党の政治資金収支報告記載漏れ問題で荒れ、民間会社は商品の性能試験不正で、生産停止ニュースが流れた。日本人が家庭や教育で大切にしてきた道徳や道義心はどこへ消えたのか。

中国はこの日本のありさまをよく見て評価し、米国の中東と極東での二正面は無理と判断。今がチャンスと決断して東シナ海、台湾周辺に海・空軍を展開。この具体的な行動を、読売新聞は昨年12月下旬に4日間自社機を飛ばし情報収集して、1月28、29日の2日間連続で1面に大きく報道した。

防衛省は、読売新聞報道を読んだのか、2日後の31日に中国の軍艦が常時尖閣諸島の周辺に展開していることを発表した。自衛隊は、空自の早期警戒管制機や、海自の護衛艦を展開して対応していると。これは記者会見で、読売新聞報道に関連した質問を受けての発言ではないかと思った。それは安全保障を語る時に使われる「抑止力」を理解していないことに通じている。読売新聞報道の前に、防衛省の発表として国民に知らせることが「抑止力」につながることを学んでほしい。

「抑止力」とは通常次の三つを言う。先(ま)ず「懲罰的抑止力」という、不正、不当な行動を受けた側が、相手に大きな罰、制裁を加え得る力を言う。この力を持つためには、相手の装備、行動力、意図を常に監視していることが必要で、相手に国家意思として見せることが、抑止力となる。二つ目は「拒否的抑止力」で、不正・不当な行動に出ても、成果は得られない無意味な行動だと認識させる力を有して、行動を起こさせないこと。三つ目は「報償的抑止力」という、不正・不当な行動に出ようとする相手に、手土産をもって行動はやめてくださいとお願いして、相手の望む通りに動くことをいう。

大東亜戦争で、日本は伝統・文化・教育が全て破壊され、憲法はいまだに改正できずに「戦争放棄」「国の交戦権は、これを認めない」と、第9条のおかげで平和な国と思い込んでいる。竹島・北方領土問題はどうするのか。

中国が1950年代から南シナ海で九段線を引き、領海法を公布し領有権を主張していることを政治家は学んでほしい。そしてこの2年間のロシアとウクライナから、日本の現状を反省し、強い日本の進むべき針路と速力を真剣に議論する時ではないかと認識してほしい。何よりも先ずは憲法改正で主権国家としてわが国の「抑止力」を備える時ではないか。(呑舟)

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