【上昇気流】(2024年3月2日)

報道陣の取材に応じるドジャースの大谷=2月29日、米アリゾナ州グレンデール(時事)

3月は、歳時記の上では「仲春」。「『暑さ寒さも彼岸まで』というように、寒さと暖かさとの交替する時期」(稲畑汀子編『ホトトギス新歳時記』)である。

確かに寒かったり暖かかったりと天候が一定しない。ただ、少しずつ春に向かっていることだけは感じることができる。今気流子が住んでいる所からは小さくだが、富士山が見える。その富士山は雪で白く覆われていて、そこだけはまだ冬の真っ最中という印象だ。

そろそろ桜の開花予想もされ、早咲きの静岡県の河津桜もテレビなどで取り上げられている。河津桜はオオシマザクラとカンヒザクラの交雑から生まれ、花期も1カ月ほどとソメイヨシノに比べて長い。パッと咲きパッと散るのが桜だと思っていると、イメージが少し違うかもしれない。

日本気象協会の開花予想では、東京は今月の21日あたり。不思議なものだが、桜が咲いてようやく春を実感することが多い。桜の開花がさまざまな事柄の区切りになるからだろう。

例えば、学校の入学式や卒業式は桜が咲く中で行われる。新しい門出と別れの象徴である。「『サヨナラ』ダケガ人生ダ」という作家の井伏鱒二の訳詩が思い出される。原文の漢詩を超える名訳とも言われた。

米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手が日本人女性と結婚したとのニュースが世界を駆け巡った。生涯の伴侶を得る結婚は、新しい人生の門出でもある。さらなる大谷選手の活躍を祈り、エールを送りたい。

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