公立校の共学化論争再燃

授業中の高校生

埼玉県で公立高校の共学化論争が再燃している。昨年8月、県の男女共同参画苦情処理委員が県教委に共学化の早期実現を勧告したことから、県教委が保護者や卒業生に意見聴取する動きに発展した。

同県では男女共同参画社会基本法施行の翌年、2002年に同様の勧告が出されている。この時は「当面、別学維持」となった。今回は、埼玉県LGBT推進条例施行の翌年である。

再燃した共学化論争だが、ネット上の書き込みを読むと、まっとうな意見が多い。「多様性と言われている世の中、少数意見を優先して大多数の意見を無視するのはおかしい」「男子校、女子校、共学、それぞれに良さがある。多様性、ジェンダーレスでまとめないでほしい」。また「トイレなどの改修が必要になる。そんな予算あるのか」など、選択の多様性を失わせるとの批判が強い。

埼玉県は全日制公立高校144校のうち132校が共学である。別学は男子5校、女子7校、合わせて12校しかない。ところが男子校には浦和、春日部、川越、女子校は浦和一女、川越女子、熊谷女子など、そうそうたる進学校ぞろいなのである。ネットの書き込みには、「男子がいないから楽しめる」「男子校は勉強に集中できた」など、別学の良さを訴える声も多い。

共学化を推進する人々は、国連「女子差別撤廃条約」が示す「性別による区別は差別」という文言を持ち出し、別学撤廃を迫る。

ただ、偏差値がすべてではないが、私立を中心に別学校が全国高校ランキング上位に並ぶ。そして、別学の方が教育効果が高いことは脳科学的にも明らかにされている。別学の伝統が上手(うま)く機能し、優秀な生徒が輩出されてきたわけで、むしろ誇るべき埼玉の教育ではないか。共学化に反対するネット署名が1月末で2万824件という。ゆがんだイデオロギーを教育現場に持ち込み、教育を混乱させてほしくない。

(光)

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