【上昇気流】(2024年2月9日)

がれきの下で見つかった源泉から浴場までホースを引く橋元宗太郎さん=2日、石川県珠洲市

能登半島地震の発生から40日近くになるが、復旧がなかなか進まない。2016年の熊本地震を例に取れば、倒壊家屋の解体や片付け、仮設住宅の建設などが進んでいる段階だが、まだ緒に就いたばかりだ。

最大のネックは道路や水道などのインフラ、ライフラインの復旧が遅れていることだ。崖崩れや隆起、陥没によって道路が寸断され、2日の時点で国道や県道の62区間で通行止めとなっている。

石川県によると8日時点で2万3000人がボランティアに事前登録し、輪島市、珠洲市、能登町でも活動が始まっている。しかし現地での宿泊施設確保が難しく、断水も続いている。金沢市から4時間近くかけて現地入りしたボランティアも、4時間ほど活動して日帰りを余儀なくされるという。

今回の地震は、津波被害もあったが、輪島市や志賀町で最大震度7、七尾市や能登町など広範囲で震度6強の大きな揺れを観測した。海岸が隆起し200㍍近くも陸地が広がるなど地形自体を変えるようなものだった。上下水道の復旧が遅れているのも、この大きな揺れによる液状化などが影響している。

復旧の加速には、奥能登の入り口に位置する七尾市あたりをボランティアの拠点とすべきだろうが、市内では依然断水が続き、復旧も一番遅くなるとの見通しだ。七尾市には能登半島有数の和倉温泉もあり、復旧拠点にはもってこいなのだが。

何とか戦略的に復旧を加速させてほしいものである。

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