【上昇気流】(2024年1月29日)

薬物

日本体育大学理事長の松浪健四郎氏が「サンデー毎日」2023年12月31日、24年1月7日合併号に、日本大学アメリカンフットボール部員の違法薬物事件を絡めて「大学スポーツ界の薬物問題で思うこと」と題し書いている。

「たまたま(中略)体育会系学生の事件であったが、一般学生が違法薬物に手を染めていないという保障はないのだから、ビクビクするしかない」「とくに入試前にこの種の事件が勃発すると、ダメージでフラフラになるしかない」と。

今日、大学の世間的位置付けが変わり、多くの受験生や保護者らが目を付けるのは、少しでも就職に有利で評判の良い有名大学。日大の大麻汚染は論外だが、一つの不祥事も相当こたえるということだ。

松浪氏は「深遠な真理を追究する大学が、学生たちの私生活まで管理せねばならなくなっている」と嘆く。その上で「(不祥事に)誤った対応をすれば、私学助成金のペナルティーが待っている」と、日大の3年連続不交付の例を挙げる。事件が他の大学経営者らを震撼(しんかん)させた背景には、大学経営の厳しさもある。

日本の大学の現状は、18歳人口の減少で定員割れの私大が半数近くに上る。一方、政府は「開かれた大学づくり」で地方の大学設立を後押しし、その数は平成の30年間増え続けた。各大学は受験生を奪い合っている。

大学は資金調達の面からも、例えば研究で得た基礎技術を産学共同で開発し社会的貢献をしていくなどの知恵が必要だ。

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