【羅針盤】今が憲法改正のチャンス

能登半島地震非常災害対策本部会合で発言する岸田文雄首相(手前から2人目)(2024年1月4日午前、首相官邸)
能登半島地震非常災害対策本部会合で発言する岸田文雄首相(手前から2人目)(2024年1月4日午前、首相官邸)

皇紀2684年元日、初詣に行った氏神様の木立でカラスが異常に鳴いていた。わが家はいつもの通り、お節を並べ盃(さかずき)に屠蘇(とそ)を注ぎ、「お目出度(めでと)う。今年も皆元気でいこう。乾杯」と言った瞬間だった。総員の携帯電話が一斉にビービーと鳴り、地震速報が流れ、ゆっくりとした横揺れがきた。東日本大震災の時もそうだったが、今回も不自由な避難場所の映像が流れ始め、それを見て日本人の素晴らしさを感じた。使用している毛布はキチンと畳んで部屋の隅に置き、履物は入り口に出船で並んでいる。わが国では当たり前の文化なのだ。

政府は松村防災担当相を本部長とした「特定災害対策本部」を設置した。首相は被害が明らかになったことに伴い、1日の夜の記者会見で対策本部を最高の「非常災害対策本部」に格上げして、「私自身が陣頭指揮を執って対応に当たる」と、作業服に着替えて記者団に発表した。これをテレビで観(み)て、政府の支持率を上げるための、政治的パフォーマンスではないかと思ったのは私だけではあるまい。

一国の最高指揮官として、自然災害の中でこそ日本の立ち位置を見定め、日本が進むべき針路・速力はどう執るのかを決める時ではないか。災害対策は首相の分ではない。この大震災の時に北朝鮮からミサイルが飛んできたらどう対処するか。台湾総統選挙をチャンスと中国が動いたら日本はどうなる。ロシア・ウクライナ戦争を「対岸の火事」と見ていないか。今こそ「他山の石」として、憲法改正に大きく舵(かじ)を切るチャンスである。

陸海空自衛隊を国軍として、軍法をもって国民を守り、領土領海を守るための行動が執れる「強い国日本」の復活の法整備をなす時ではないだろうか。

東日本大震災の時、韓国海軍との共同訓練を中止して、三陸沖に来て救援活動に入った米第7艦隊司令官にお礼の電話を入れたら、「敵の弾が飛んでこない災害支援は、ピクニックだ。心配ない」と言われたのを思い出す。

自衛隊の活躍に対し、「大変素晴らしい」と言っても喜ばないだろう。入隊時に「事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえる」との宣誓が生きる法整備をして、246万余柱の英霊に感謝を捧(ささ)げる普通の国に、舵を切る時だ。羅針盤をじっくり見てチャンスを生かすことを国民も望んでいる。(呑舟)

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