年明けの大寒波 フィンランドから

大晦日(おおみそか)とは打って変わって気温が大幅に下がり、南部の首都圏では氷点下16度、週末は氷点下21度にも下がった。北部のラップランドの町、エノンテキエでは氷点下44・3度という、今世紀の国内での最低気温を記録した。

気象庁によれば、フィンランド上空に北極海域に発現する寒冷で乾燥した気団である「北極気団」があり、これが大寒波をもたらしたという。大寒波はただ寒いというだけではなく、全国各地での通常の活動や鉄道通信に支障を来し続けた。

特に架線着氷霜が原因で車両の加速を制限せざるを得ず、新年最初の週末では、1日当たり約20本の長距離路線がキャンセルとなり、1万人以上の乗客に影響を与えたという。

また、暖房のために電気使用量が高まり、5日は市場価格の電気代が1㌔㍗当たり2・35ユーロ(約370円)にも上がるなど、市場連動型プランを選択している人々にとっては、頭の痛い新年の始めとなった。日頃は高くても50セント以下である。知人の子供も電気代を抑えるために帰ってきてしばらく滞在したという。

筆者も今回の大寒波は経験したこともない寒さで、外出すれば頬が寒さで少々痛く、また、普段使用している手袋は、全く役に立たず指先が寒さで痛み、気象庁が凍傷に注意するよう呼び掛けていたのを思い出した。

2024年は大寒波とともに始まったが、寒く厳しい年ではなく、温かい希望のあふれる年にしていきたいものだ。(Y)

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