「幸せ」届ける宅配サービス

「お客様、幸せをお届けする〇〇通運の宅配です」
昨年の大みそかの夜、韓国の友人からこんなメッセージが筆者の携帯電話に届いた。そこには商品名に「歳を一つ取ること」、配送日に「2024年1月1日午前零時」と記され、その下に説明書きがあった。

「返品や追加注文はできません。ご本人様を追跡するチップが内蔵されているため、居留守を使ってとぼけても海外旅行でご不在であろうと、あらゆる手段を講じて最後まで配達することをお知らせ致します」

最初は大真面目に読み始めたが、全く身に覚えのない宅配だったこともあり、友人が他の誰かに送るべきメッセージを間違って送って来たのかと思った。だが、読み進めていくうちに新年を迎えるジョークであることに気付いた。韓国では旧暦を使う風習が残っていて、数え年なので新年になると一歳増えることを「宅配」に扮(ふん)して知らせてきたのだ。

メッセージにはご丁寧に「プレゼント」と称し「白髪、目の周りのしわ、おなかの脂肪」を届けてくれ、「誰かに譲ったり、誰かから譲り受けることはできません」とも。

実はこのメッセージ、近年韓国ではやっている。こんな「宅配」はごめん被りたい!というのが正直な気持ちだろうが、世界を見渡せば戦禍や災害、貧困に喘(あえ)ぐ人々が大勢いる。この「宅配」を受け取りながら平穏に新年を迎えられた「幸せ」を噛(か)みしめるべきなのかもしれない、と思った。(U)

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