
今月は、ユダヤ教徒にとっての祝日であるハヌカ(油の奇跡の祭り)と、キリスト教徒のクリスマスがあるお祭りの月だ。イスラム教徒にもクリスマスをお祭りとして祝う人がいるので、三つの宗教が共にお祭り気分を味わえる、はずだった。
いまだ続く戦争で、イスラエルとパレスチナ双方に多くの犠牲者が出ているため、祝祭行事は全て中止となった。
7日から1週間続いたハヌカでは、パーティーやファミリー向けイベントなどもなく、各家庭でひっそりとろうそくに火をともし、油の奇跡にちなみ、揚げパンにジムなどを入れたスフガニヤや、ジャガイモをすりおろして揚げたレビボットなどを食べただけという。
この時期一番にぎやかになるイエス・キリストゆかりの町々は、いつもならば多くの聖地巡礼者で埋め尽くされる。イエスが育ったとされる北部の町ナザレでは、巨大なクリスマスツリーがきらびやかにライティングされることもなく、クリスマスムードは見られない。
先日、イスラエルとパレスチナの女性たちがオンラインで集まり、互いの思いを分かち合うミーティングがあり、オブザーバーとして参加した。愛する人を亡くし、いまだ消息が分からない人を待つ家族。そこには怒りや憎しみはなく、深い悲しみと互いの痛みを共有しようとする女性たちの姿と祈りがあった。
女性たちは、静かに神の奇跡を求め、地獄のような現実が早く過ぎ去り、平和な暮らしがみんなに訪れることを切実に祈っている。(M)







