ペルシャ語の軍報道官  イスラエルから

イスラエルには、多くのユダヤ人が移民してきた。世界中に散らばっていたユダヤ人が1948年の建国以来、続々と夢に見た故郷の地を踏んだ。その中には、イラン系が25万人ほどいる。

イスラエル南部でハマスによる急襲があった10月7日の朝、イラン系ユダヤ人女性であるシリーさん(49)は、休暇を死海のホテルで過ごしていた。テロ攻撃のニュースを聞くやいなや、軍に連絡して予備役兵として従事したいと申し出たそうだ。

洋服ブランドの支店を任されている傍ら、ペルシャ語のラジオ番組のパーソナリティーも務める彼女は、イランで生まれ育ち、ネイティブなペルシャ語で語り掛ける。自分の特性を生かしてメディアで貢献できると思ったという。

報道官として採用になり、およそ30年ぶりに軍のユニフォームに袖を通した。世界中のペルシャ語を話す視聴者に向けSNS上で配信された7本のビデオ動画には、2000万人がアクセスし、その9割はイラン国内からだという。イランには、ユダヤ人が1万5000~3万人住んでいるとされる。

イランの国民、特に女性たちが経験していることが、イスラエルでも起きたこと、このような所業は本来のイスラム教の教えに反していることなどを語っている。そして、今は敵対する国になってしまっているイランとイスラエルだが、彼女にとってイランはもう一つの故郷であると。市民レベルでは、互いに理解し合える存在であることを訴えている。(M)

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