辛くて美味しいKフード 韓国から

韓国のスーパーに並ぶ辛ラーメン
韓国のスーパーに並ぶ辛ラーメン

30年ほど前の話だが、筆者が初めて韓国を訪れ、宿泊した地方のリゾートホテルで提供されたビュッフェ形式の食事は、現地の食文化との衝撃的な出会いだった。ステンレス製の仕切りプレートにご飯やスープ、おかずを自分で盛るのだが、キムチだけでなく全てのおかずの見た目が真っ赤だったのだ。予備知識なしに行った方も悪かったが、唐辛子入りの辛さの“洗礼”を受け、韓国滞在に対する悲壮(?)な覚悟を固めたのを覚えている。

だが、慣れとは恐ろしいもので、今では辛い物でも平気になった。最近好んで食するのは「ナクチポックム」。手長ダコに唐辛子みそとニンニクを混ぜて炒めた激辛料理で、この辛さが癖になっている。先日、ソウルの専門店に知り合いの韓国人男性と行ったら、行列ができるほどの人気だった。彼は食べ始めてしばらくすると額に汗を滴らせた。辛い物が苦手な韓国人は意外に多く、舌をヒュウヒュウさせながら食べる人もいる。

インスタントラーメンも圧倒的に辛い物が多い。日本でもお馴染(なじ)みの「辛ラーメン」をはじめ種類は豊富だ。「辛口」と「まろやか味」の2種類を揃(そろ)えたラーメンもあるが、何も知らずに「まろやか味」を食べ、その辛さに騙(だま)されたと思う外国人もいるようだ。最も辛いラーメンと言われる「極辛プルタク(火鶏)炒め麺」は、これが好きなら辛い物好きの証しとさえ言われる。日本に流通しているので、自信のある方は一度試してみてはいかが?(U)

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