頻発する危険なカーチェイス 米国から

先日、車でアパートの敷地を出ると、目の前の道路には20台近くものパトカーが止まり、上空には複数のヘリコプターが飛んでいた。

何事かと思って見てみると、上半身裸の男が後ろ手に手錠を掛けられ、警官によってパトカーに体を押し付けられていた。

これは、バージニア州北部の二つの郡にまたがって起きたカーチェイス事件の一部だと後から分かった。女性を誘拐したと通報された容疑者が、約50分にわたる逃走の末に逮捕されたものだ。

追跡する様子を上空から捉えた映像では、犯人が高速道路を逆走する様子や、車から降りた犯人が走り出すのを警官が追い掛けて取り押さえる姿が映されていた。容疑者は逃走の過程で複数の車両に衝突するなど危険な運転を続け、最後にカージャックも試みた。けが人が出なかったのは幸いだ。

米国では、こうしたカーチェイスが頻繁に起きているが、悲惨な事故につながることも少なくない。テキサス州では今月、高速道路で逃走中の密入国あっせん業者の車が、他の車と正面衝突し、双方の車の乗員8人全員が死亡した。

米国ではカーチェイスの犠牲者が極めて多い。ある集計によれば、毎年平均して320人以上がカーチェイスで死亡しており、そのうち27%はその場に居合わせた罪のない人たちである。

警察による派手な犯人追走劇は、映画などで見る分にはスリルがあって良い。だが、実際に巻き添えになる犠牲者のことを考えると、現実世界ではなくなることを願ってやまない。(Y)

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