暗い世でも「プンシュを飲みたい」 オーストリアから

ローマ・カトリック教国のオーストリアでは11月に入れば、カウントダウンが始まる。宇宙に向けた人工衛星打ち上げの秒読みではなく、クリスマスまであと何日かというカウントダウンだ。子供だけではない。大人もクリスマスの到来を首を長くして待っている。

ウクライナ戦争は2年目に突入し、停戦の見通しはまだない。そして10月7日にはパレスチナのガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスがイスラエルに侵入し、1400人余りを殺害し、200人以上を人質に連行するというテロ事件が発生。イスラエル軍によるガザ地区への報復の空爆が続く中、欧州各地で反ユダヤ主義的犯罪や蛮行が発生している。

それでも11月を迎えると、人々はクリスマスの訪れを感じ、心がウキウキしてくる。音楽の都ウィーンでも10日夜には市庁舎前広場でクリスマス市場がオープンした。今年のクリスマスツリーは南チロルから運ばれた松の木で、樹齢115年、高さ28㍍の大木だ。2000個のLEDのイルミネーションが灯(とも)され、クリスマスツリーは夜空に輝く。

エネルギー価格の高騰や物価高でウィーンっ子の生活は苦しくなってきた。市場ではプンシュが1杯7ユーロ50セント(約1200円)という。ある若いウィーンっ子は「プンシュを飲むか」と尋ねられた時、少し考えていたが、「高いが、やはり飲みたいね」と笑顔を見せながら答えていた。(O)

spot_img
Google Translate »