
結婚情報誌「ゼクシィ」の調査によると、日本で結婚式が一番多い月は11月(14・5%)だ。きょうは平日だが大安で、結婚式を挙げるカップルもいるだろう。
一頃前までは、結婚式は5月と10月が一番多いとされていた。ゼクシィの調査で10月、5月は2位と3位となっている。
11月と言えば、旧暦の霜月で肌寒い感覚があったが、最近は温暖化で事情が違ってきている。そんなことも影響しているのかもしれない。今月の土日の大安は4日と26日。このあたりが一年で最も結婚式の多い日になるのだろう。
大安や仏滅、先勝などを吉凶の指標とするのは、中国起源の「六曜」から来るものだが、広く民間に浸透した。普段はそんなことを気にしなくても、冠婚葬祭など重要な日となると、やはり考慮に入れるという人は少なくない。特定宗教の熱心な信者ではない平均的な日本人には、その傾向が強いのではないか。
大安とは反対に、最も凶の日とされるのが仏滅。釈迦が亡くなった日ということで、何をしてもいい結果を残さないとされる。しかし、仏教学者、中村元に師事した桜井俊彦氏は『やさしい仏教の話』(法蔵館)で異を唱える。「仏滅ということばを漢字の意味から見ると、ブッダが滅度(めつど)に入ることで、「滅度」とは煩悩(ぼんのう)を滅(めっ)して(なくして)さとりの境地に度る(渡る)ことです。縁起の悪い日ではなく、尊い日です」。
その人その人の心の持ち方こそが、吉凶を左右するのかもしれない。