
10月はピンクリボン月間。正しい知識を広め、乳がん検診の早期受診を推進すること、などを目的として東京タワーやレインボーブリッジがライトアップされるなど、全国各地でキャンペーンが繰り広げられる。
日本でも2003年より乳がんの早期発見・適切な治療の大切さを伝える活動が続けられ、今年で21年目を迎える。乳がんで命を落とす方を一人でも減らせるよう、乳がん検診受診率の向上を目指し、さらに、患者とその周りの人たちを支える活動にも取り組んでいる。
ピンクリボンの始まりは、アメリカの乳がんで亡くなった患者の家族が、「このような悲しい出来事が繰り返されないように」と願いを込めて作ったリボンだった。その思いが今や世界規模で多くの女性に乳がん検診のきっかけを与えている。
日本国内において、毎年約4万人以上の女性が乳がんの診断を受けている。これは驚くべき数字であり、生涯におけるリスクとしては約20人に1人が乳がんにかかると言われている。その背景には、現代人の欧米化されたライフスタイル、特に食生活が影響しているとされる。
幸運なことに、乳がんは他の多くのがん種とは異なり、体の表面に近い位置に発生する場合が多い。これは早期発見につながる重要なポイントであり、早い段階で治療を開始できる可能性が高まる。
筆者の家内も10年前に乳がんの手術を受けた。当初はちょっとした違和感を覚えただけだったというが、さまざまな検査を重ねていくうちに、初期の乳がんであることが判明。乳房を20%ほど切除した。女性が乳房にメスを入れることは、大変なことだ。全摘出ともなると、女性が“女性でなくなる”と感じるほどにメンタルにダメージが与えられる。
あなた自身のために、そしてあなたの周りの人たちを悲しませないためにも定期的に検診を受けよう。
(和)